アロベロベッロの街角で
南イタリアの小さな町、アルベロベッロを歩くと、おとぎ話の世界に迷い込んだような気分になる。
白壁に円錐形の屋根を乗せたトゥルッリという住居はまるで小人の家のようで、春の暖かい日差しにきらきらと輝き、町中に明るい光が満ち溢れる。時間が止まったようなこの不思議な町をのんびりと散歩しているとき、みやげ屋の店先で愛らしい黒髪の少女に出会った。
回りの大人たちの愛情を一身に受けてすくすくと育ったことがよくわかる、のびのびとした笑顔だ。写真を撮らせて欲しいとお願いすると、彼女は張り切って外に出て、小さなファッションモデルに変身した。腰に手を当て、にっこりと笑顔。髪をかきあげ、斜めから私を見つめてウィンク。サングラスを取り出して頭に乗せたり、首をかしげてみたり。ついには、着ていたセーターを脱ぎ捨てて、くるりと回ってポーズを取った。ぽかぽかとした春の日差しの中で、キュートな彼女が目に見えない小人たちと踊っているのを見るような、そんな楽しいひとときだった。