インドでは、どんな町や村にも元気な子どもたちが溢れている。
にぎやかに立ち並ぶ小さな店や屋台では、野菜や果物を売ったりチャパティを焼いて忙しく働く両親を、子どもたちが一生懸命手伝う光景によく出会う。仕事をしながらも子どもたちの好奇心はつきることなく、カメラを片手にぶらぶらと歩く私たちに陽気な声をかけてくれる。「おーい外人さん、ようこそ! 僕の入れたチャイはインドで一番おいしいよ! 寄っていきなよ!」では一杯、と、粗末なベンチに腰をかけると、チャイ屋の少年は真剣な顔でミルクを量り、ヤカンを火にかけた。少年ご自慢の砂糖たっぷりのチャイは、こってりとしておいしかった。チャイを飲みながらふっと後ろを振り向くと、大勢の子どもたちが私たちの一挙一動を見物しながらひしめき合っている。
「ナマステー(こんにちは)!」大きな声で挨拶をすると、子どもたちの間でわーっと歓声があがった。チャイを飲み終わって立ち上がると、少年は首を振った。
「お代はいらないよ。遠くの国から来たともだちから金は取れないよ」それから路地裏を歩く間中、子どもたちの行列がぞろぞろと私たちの後ろをついてきた。小脇に赤ちゃんを抱え小走りに走る女の子、水汲みの途中の子、お父さんに頼まれてタバコを一本買いに来た男の子……。みんな用事の途中で面白いことを見つけてついて来たというかんじだ。
夕暮れの町に、子どもたちの笑い声が響き渡った。