自然生活
ピグミーの人たちは、農耕をしない。森の中で野草や根菜類、ハチミツなどを採集し、動物を獲る。魚捕りは主に女性と子どもたちの仕事だ。大勢で川の中に入り、水面を叩きながら魚を追い込んでいき、網やザルで掬い上げる方法だ。
女性たちは、家の裏で料理をする。私たちはよく家の裏に回り、彼女たちがマニョック芋を剥く手さばきに見とれたり、グツグツと何かが煮えている鍋の中を覗いて回るのが好きだったある朝は、ハリネズミが罠に掛かっていた。あとで家の裏に行ってみると、焚き火の上でハリネズミが大の字になり、黒焦げになっていた。びっくりする私の姿を見て、皆が大笑いしている。またある朝は、何やら正体のわからない毛むくじゃらの物体が焚き火の上に乗っていた。「これは、なんだい?」私が手振り身振りで、そう尋ねる。
「ゴリラ」おばちゃんがそう答えた。「ゴ、ゴ、ゴリラ…?!」のけぞる私を見て、またみんな大笑いだ。手にとってよく見てみると、確かに、黒い毛が一面に生えたゴリラの腕だった。狩りをして得た獲物は、集落のみんなで平等に分配するので、この一家の配分は腕一本だったというわけだ。「すっごく美味しいんだよ」おばちゃんがジェスチャーで私にそう言う。目を白黒させている私の姿に、皆は笑い転げた。